総監部門 口答試験予想問題 社会環境管理

1.環境問題とは何がある?

環境汚染、廃棄物、生態系破壊

2.水道事業として実行している環境負荷の低減とは何がある?

(ア) 太陽光発電や小水力発電
(イ) 省エネ機器の採用(無電極式照明器具、高効率ポンプ)、コージェネシステムの採用
(ウ) 発生汚泥の減量化(スルーパス、薬品の適正注入)、再利用化(エコセメントの原料)
(エ) 深夜電力の有効利用、燃料電池
(オ) エコ製品の使用(エコ電線等)

3.社会環境管理が必要とされる背景は何か?

 増え続ける廃棄物や自然環境破壊が大きな社会問題となっている。企業活動が地球に与える影響まで環境マネジメントの対象となってきたから。

4.社会環境管理の内容にはどんなものがあるか?

 環境評価、環境アセスメント、ライフサイクルアセスメント、産業廃棄物管理、環境アカウンタビリティ、環境経済評価手法等

5.地球環境問題にはどのようなものがあるか?

 オゾン層の破壊、地球温暖化、酸性雨、熱帯雨林の減少、海洋汚染、生物多様性の減少、砂漠化、有害廃棄物の越境(バーゼル条約)

6.環境関連法の主なものは何か?

 環境基本法、廃棄物処理法、リサイクル法、グリーン購入法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、環境影響評価法

7.建設リサイクル法とは?

 工事業者に建築物の分別解体や建設資材の再資源化、建設廃棄物の減量化を求めるもの。

8.環境マネジメントシステムの目的は何か?

 ISO14000シリーズの規格であり、PDCAサイクル方式(計画→実施→確認→処置)が適用された継続的改善が前提。これにより、企業の社会的責任の履行、企業イメージの向上と顧客の信用の獲得、省エネ、資源節約、リサイクルによるコスト縮減等のメリットが期待できる。

9.環境負荷を説明せよ?

 事業活動による環境に対する影響の度合い

10.アセスメントとは何か? どんな種類のアセスメントがあるか?

 アセスメントとは、事前に調査すること。
 アセスメントの種類としては、リスクアセスメント、環境アセスメント、ライフ・サイクル・アセスメント(計画→設計→施工→維持管理→解体の全ての段階で環境負荷を調査すること)がある

11.産業廃棄物の発生量とリサイクル率はどのくらい?

 産業廃棄物の総排出量は4億トン程度。リサイクル率は43%

12.環境アカウンタビリティとは何か?

 企業が事業活動を行う上で、環境負荷やそれに対する対策をどのように行うかを、社会に報告する責任のこと。それにより、環境保全コストと効果を測定し、開示する企業が増えている。

13.アカウンタビリティとは?

 説明責任のこと。
 組織には活動の健全性に関する財務アカウンタビリティと、環境アカウンタビリティのような社会的な説明責任がある。

14.きるだけ多くの情報を住民に公開すべきと思うか?

 情報公開は大切ですが、受け手の住民が専門家ではないため、リスク情報がむやみに与えられるとバイアスが生じ混乱を招き、正確なリスク認知ができるとは限らないと思う。受け手の状況を考えて公開する情報と表現の仕方を吟味すべきだ。

15.レスポンシブル・ケアの考え方は?

 環境管理方式のことで、化学物質の「開発から廃棄まで」の過程で、自主的に環境、安全、健康面の対策を行うこと。

16.COP3とは何か?

 97年京都で開催された気候変動枠組み条約第3回締結国会議のこと。地球温暖化防止対策について討議されている。

17.PPPとは何か?

 「汚染者負担の原則」のこと。
 廃棄物を排出する事業者は、その事業活動によって生じた産業廃棄物を自らの責任において処理しなければならない。汚染者は環境を保つために必要な措置の費用を負担すべきという考え方。

18.PRTRとは何か?

 化学物質の管理に使われる手法で、人の健康や生態系に有害な化学物質の環境への排出量及び廃棄物に含まれての移動量を登録して公表する仕組み。

19.MSDS制度を説明せよ?

 事業者による化学物質の適切な管理を促進するため、対象化学物質を含有する製品を他の事業者に譲渡する際、その情報を事前に提供することを義務づけている。

20.内部環境会計とは何か?

 企業が環境保全活動を促進するための管理と経営の意志決定に対して、情報を提供するもの。

21.外部環境会計とは何か?

 企業の事業活動等に伴う環境負荷の実態を明らかにして、企業の環境保全活動へ寄与する状況を報告するもの。

22.仮想評価法(CVM)とは何か?

 環境を貨幣評価する方法で、疑似市場の下で、環境を改善するための個人の支払い意志額、または環境悪化に対する受け入れ意志額を用いて測定する。

23.環境アセスメントとは何か?

 環境アセスメントとは、大規模開発等を行う場合、その結果として、自然環境に与える影響を、事前に予測・調査すること。

24.スクリーニングとは何か?

 スクリーニングとは、環境アセスメントをする対象事業かどうか判断すること

25.スコーピングとは何か?

 スコーピングとは、環境アセスメントの手法を決定し、環境影響評価方法書を作成、公表し、住民や地方公共団体の意見を取り入れた後、実施方法を決定すること。

26.フォローアップとは何か?

 事業着手後の調査

27.LCA(ライフサイクルアセスメント)とは何か?

 製品やサービスの製造、流通、販売、使用、廃棄にわたる総合的環境負荷を評価する手法

28.ライフサイクル・インベントリ分析(LCI)とは何か?

 ISOが基礎にしている積み上げ法の重要な部分である。製品の製造、消費、廃棄の各段階における環境負荷を定量的に把握・整理して表示する手法。

29.LCCに関する今後の方向性は?LCCについてあなたの考えを述べよ。

 LCCを最少にする計画は発生廃棄物の減量に繋がることから、機器の性能・安全性やコストに加え、社会環境管理面も配慮せざるを得ない社会情勢であり、今後の施設建設計画を考慮する際のスタンダードな考え方になると思う。

30.LCCを実際業務でも検討しているか?

 イニシアルコストにランニングコストを考慮するまではきている。エコ電線の採用を行ったが、LCCとしての費用比較を行っているわけではない。
 (一つの例として取り上げているだけですので、皆様の事業所の実態に即して述べて下さいね。)

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