口答試験予想問題 国際動向・その他

1.国際協力はどうすればよいか?

 日本水道協会がJICAを通して国際協力を募っています。また、JICAを通して水道技術の外国人研修生の受け入れ事業もあります。

2.あなたの会社で国際交流の実例はあるか?

 (皆様のケースを紹介して下さい。実例があれば述べて下さい。)

3.APECエンジニアリング制度の背景と具体的な事例を述べよ

 95年に大阪で開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議において、「APECの発展を促進するためには、技術移転が必要であり、そのためには、国境を越えた技術者の移動が不可欠である。」旨が決議された。
 APEC技術者資格相互承認プロジェクトとはアジア太平洋経済協力(APEC)の発展を促進するためには技術移転が必須であり、域内での技術者の自由な移動を目的としたもの。
 技術者のグローバルスタンダード化が必要であり、当面、日本は技術士と一級建築士が対応する。

 00年APECエンジニアの要件がとりまとめられ、「APECマニュアル」として公表された。
 承認済みの7エコノミー(日本、オーストラリア、カナダ、香港、韓国、マレーシア、ニュージーランド)はAPECエンジニアの審査登録を開始した。
 01年、インドネシア、フィリピン、米国が加わり、10カ国(10エコノミー)となった。

4.海外の技術者資格を説明せよ。(国際相互承認の実態は?)

 経済社会のグローバリゼーションに伴う国際情勢の変化に対応して、世界貿易機関(WHO)により専門職業人の自由な移動促進の枠組みが策定されると共に、
 欧州:ユーロエンジニア制度(FEANI)
 カナダ・アメリカ・メキシコの3カ国技術者免許相互承認(NAFTA:北米自由貿易協定)
が制度化している。

オーストラリア   :Charterd Professional Engineer
フランス      :Ingenieur Diplome
ユーロエンジニア制度:European Engineer
アメリカ      :Professional Engineer
イギリス      :Charterd Engineer
ドイツ       :Diplom Ingenieur
韓国、シンガポール、マレーシア、インドネシア:PE 

5.総合技術監理に必要とされる国際的視点とは何か?

 @国際規格の動向を把握しその方向性を理解する。
 A海外の事業では、その国の文化を理解し、組織活動や事業の安定的な継続に資する。
 BAPECエンジニアに登録して、いつでも、何処でも、誰とでも仕事ができる状態にしておく。

6.(水道事業の)国際標準化についてどう思うか?

 ISOが製品やサービスの国際的基準を作り、その適用が一般化されている。
現在、上下水道サービスの標準化について、ISO/TC224で審議されていて、2007年7月に規格が発行される予定だ。
 ISOは民間規格で適用は任意だが、水道事業の内容についても、国際的規格であるISOの業務指標で表されるのが一般的となり、任意適用とはいえ実効性を持ち、その結果、事業の説明や契約に必然的に使われ情報公開されるようになる。
 消費者は、業務指標が数字で表されるので、事業内容の善し悪しを簡単に判断することができ、都市間の比較、民間との競争を容易にする。事業の透明性、効率化がより一層求められることから、業務の水準を高めるのに役立つと思う。

7.ISO/TC224について説明しなさい

 上下水道サービスの標準化を検討するISOの専門委員会のこと。
 業務指標が数字で表されるので、都市間の比較、民間との競争を容易にする指標になると予測されている。事業の透明性と効率性が一層求められる。
 第三者業務委託の選定にこの規格を用いてプロポーザル提案するよう義務づけたり、業者もこの規格を使ったプロポーザル(申し込み、提案、計画)をすることが予想される。

8.(経済の)国際化への対応はどうすればよいと思うか?

 経済のグローバリゼーションは避けて通れない状況と思う。規格を制したものがその分野を制する可能性が大きい。よって、国内規格でもって国際規格にすることが、日本の国策上非常に大事なことと思います。
 ISO/TC224への日本水道側の対応を協議する「ISO/TC224上水道対策パネル」が、水道事業の日本国内規格となるガイドラインを策定した。「水道ビジョン」を踏まえ、ISO規格に準拠しつつ、国内法、行政指導、日本の慣習に基づく水道事業全般を適用範囲とし、消費者にも理解しやすいガイドラインの普及が望まれる。
 ISO/TC224案は日本の水道ガイドラインのレベルを下回ることも予想されるが、ISOの規格でも、各国・地域の環境や水道事業の条件が異なることから、それぞれの国が水道規格を作成して使用しても良いと明記されている。

9.海外の技術士制度と比較して、日本の技術士制度をどう思いますか?

(ア) 技術士のレベル
 同じ上下水道部門の技術士と話してみても感じるが、技術レベルはかなり高いと思う。
(イ) 国内での評価
 技術士そのものの知名度が低い。一部の分野以外では技術士制度の活用が進んでいないのでは?
 技術士数をもっと増やすべき。(米国40万人強、日本4万人)
 技術士の価値を知っている人は、技術士資格を持っている事実だけで尊敬してもらえる。(第三者が未知な人に技術士資格の説明をすると、大抵の場合、尊敬の念に変わる。)

 水道顧問技師会は04.9.26、水道法上に技術士の位置づけを明記するよう厚生労働省水道課に要望した。下水道法や都市計画法では、設計技術者の資格要件の一つに「主幹大臣が定める部門の技術士本試験に合格したもの」であることが明記してある。

10.技術士としての社外活動はしていますか?

 (皆様の実情を述べてください。)

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